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2018.10.20

ショパンの名曲
「別れの曲」に寄せて

こんにちは、柴田泰孝です。

2ndアルバム「Ricordi d’amore/愛の記憶」発売後、おかげさまで御好評頂いております。

今日はアルバムの最後を飾る「Tristezza/別れの曲」についてお話したいと思います。

ショパンエチュードの「別れの曲」にイタリア語歌詞を付けた楽曲で、主に50~60年代にテノール歌手の間でよく歌われていたそうです。

ベニャミーノ・ジーリ(Benimiano Gigli)、Giuseppe Di Stefano(ジュゼッペ・ディ・ステーファノ)、Carlo Bergonzi(カルロ・ベルゴンツィ)等、イタリアを代表するオペラ歌手の音源が幾つか残っていますが、昨今ではジャンルを問わず歌われているようです。

「別れの曲」 訳詞:柴田泰孝

あなたがいなくて

私の心は寂しく

私の心は途方に暮れる

あなたは遠くへ行ってしまった

そして、もう私のことなど忘れてしまうだろう

あなたを想い寄り添うこの愛をどうして苦しめるの?

あなたは毎晩のように夢を見させてくれる

愛の中で希望を抱く心の夢を

でもそれは幻想なんだね…

もうあなたは僕のもとには戻らないだろう

他の人と口づけを交わすだろう

悲しみを歌っているその時に

あなただけに

甘い夢を

あなたがいなくて寂しいこの心が….

Tristezzaはイタリア語で「悲しみ」という意味。切ない歌詞ですよねぇ…

「他の人と口づけを交わすだろう」と現実的な描写があって、今にも心が張り裂けてしまいそうです。

僕はこの楽曲を歌う際に大切にしているのは、映画で言うところの、恋人を失い悲しんでいる現在進行形のシーンを、幸せだった過去の回想シーンを織り交ぜながら表現することです。

とても抽象的なんですが、歌が映写機のようにビジョンを映し出すような…主観的かつ客観的な…そんなイメージで歌っています。

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